“新春駅伝”として、元日の「全日本実業団対抗駅伝」と、2日3日の「箱根駅伝」は、お正月の風物詩となりましたね。スポ−ツ選手たちと、「氣の活用研修」の関係について、ご報告いたします。
ご案内の通り、『氣の活用研修』は26年前の1988年に、(財)氣の研究会(当時)と提携して、武道の合氣道から“投げ技”を取り除いて、心と身体を一つに統一する“心身統一”や、“心身一如”を研修としてプログラム化したものです。最初は企業研修としてスタ−トし、日本IBM・新日鉄・日立など大手企業200社で実施して、3万名以上のビジネスマンが受講されました。
また、日本のアマチュア・スポ−ツは、企業のクラブ活動として行われているケ−スが多いので、旭化成の陸上部、日石や新日鉄などの野球部、ジャパン・エナジ−のバスケット・ボ−ル部、東レのバレ−ボ−ル部などで実施して、数多くの成果を出しました。当時、受講された方々が指導者になられて、現在でも種々のスポ−ツの監督・コ−チをされています。その事例をいくつかご紹介いたします。
<旭化成の陸上競技部>
1990年4月から合計3回実施しました。宗茂監督はじめ谷口浩美選手、森下広一選手、大崎栄選手、川嶋伸次選手、阿部友恵選手(1993年世界陸上銅メダル)などが受講されました。
◎谷口浩美選手は、1990年4月4日に「氣の研修」を受講し、3週間後のロッテルダム・マラソンで初優勝をしました。当時の朝日新聞に、「谷口浩が日本人初制覇」「メコネン振り切る」と、大きく掲載されました。
(下記の新聞記事の写真をご覧下さい)
また、翌年1991年の世界陸上では、金メダルをとりました。当時の新聞記事には「38キロすぎだった。頭の中にゴ−ルのイメ−ジが浮かぶ。大声援の中、両手を挙げてテ−プを切る自分の姿が見えた気がした。ここだ。スパ−トだ。・・・」と、書かれています。『氣の活用研修』で実技指導している“イメ−ジの力”の活用です。(下記の新聞記事の写真をご覧下さい)
谷口選手はこの結果、1991年のバルセロナ・オリンピックの代表に選ばれました。バルセロナでは、給水ポイントで靴が抜けて転びましたが、ひたすら前を追いかけて、8位入賞を果たしました。
◎森下広一選手は、1991年のバルセロナ・オリンピックで銀メダルをとりました。(当時は、日本のマラソンは本当に強かった!)現在は、今年元日の「全日本実業団対抗駅伝」で、準優勝だったトヨタ自動車九州の監督です。今井正人選手以外は、全員が高校卒の選手たちを指導されています。応援したくなりますね。
◎大崎 栄選手は、同じバルセロナ・オリンピックの1万メ−トルの日本代表でした。その後、日立女子陸上部の監督になられ、1997年9月に「氣の研修」を実施し、11月の「東日本実業団対抗女子駅伝」では初優勝しました。
その後、母校の東海大学陸上部のコ−チに就任されました。大崎コ−チは、旭化成や日立などでの体験から「氣の研修は、本番の1か月前にやるのが最も効果的だ!」と確信されて、2003年12月6日に「氣の活用研修」を実施しました。案の定、翌年1月の箱根駅伝では、過去最高の総合第2位(準優勝)でした。
当時の新聞には、「大崎コ−チの意識改革で“湘南の暴れん坊”が大人の集団へ」と、書かれていました。
(下記の新聞記事写真をご覧下さい)
「新春 全日本実業団対抗駅伝」で第3位だった日清食品グル−プのエ−ス佐藤悠基選手も、東海大学3年生の2008年2月に「氣の活用研修」を受講しています。
◎川嶋伸次選手は、2009年に東洋大学が箱根駅伝で初優勝した時に、2008年12月まで東洋大学の監督でした。12月に部員が不祥事を起こして急遽、退任されました。初優勝の後、東洋大学の選手たちは胴上げをしないで、全員で頭を下げていたのが印象的でした。(下記の新聞記事の写真をご覧下さい)
<「第33回 大阪国際女子マラソン」 第四位の前田彩里選手>
1/26の「大阪国際女子マラソン」で、日本人2番手の第四位に、佛教大学4年生の前田彩里選手が入りました。前田選手はマラソン初挑戦で、従来の日本学生記録を5分更新しました。
前田選手は佛教大学1年生の時に、『スポ−ツにおける“氣の活用法”』の実技指導を受講しました。受講後の感想文に、「監督から走っている時に、『下に!下に!』という言葉をかけてもらっていたんですが、いまいち、どんな感じかわからずにいました。でも今日の研修を受けて、“氣”を下にすることがわかりました。今日の練習から試していきます。」と書かれていました。“臍下の一点”で走るということです。
<新春「都道府県対抗女子駅伝」>
1/12の「都道府県対抗女子駅伝」で優勝した京都チ−ムに、7秒差の第2位だった群馬チ−ムでは、佛教大学の時に『氣の活用研修』を受講した選手が、3名走りました。
1区の竹地志帆選手、4区の森唯我選手、9区アンカ−の西原加純選手たちです。
“臍下の一点”で走り切り、大健闘でした。(7秒差の準優勝!本当に惜しかったですね!)
<その他のスポ−ツ>
HPに記載している「H25・12・15の佛教大学女子駅伝」や、「H25・07・29と、H25・06・07の卓球ジュニアクラブ」や、「H22・10・13のカバディ日本代表」などで、「スポ−ツにおける“氣の活用法”」の効果をご確認ください。(下記の新聞記事の写真もご覧下さい)
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<スポ−ツにおける『心・技・体の“心と体”について』>
2014年1月9日の朝日新聞朝刊に、サッカ−日本代表のザッケロ−ニ監督の新年の抱負が、『100%なら強豪に勝てる』というタイトルで載っていました。その中で、
「・・・日本は心身とも100%なら世界のトップ10と引き分け、時に勝てる可能性もある。でも60%なら無理だ。ブラジル、アルゼンチン、イタリア、ドイツなどの強豪なら60%でも勝ちきるすべを持つが、日本にはない。だから大会前の調整が重要になる」と、言われていました。
このことは私(岡村)が、スポ−ツ選手を対象とした「スポ−ツにおける“氣の活用法”」の実技指導で、最後に必ず伝えてきたこと、つまり「心・技・体」の『技のレベル』と『心身統一体(心身一如)のレベル』の関係です。
『技が10のレベル』の選手が、本番で上がってしまったり、前夜眠れなかったりして、65%の力しか発揮出来なかったら、10×65%=650です。
『技が7のレベル』の選手が、心身統一体で“持てる力”を100%出し切ったら、「7×100%=700で、こちらが勝ちます。
これが、ここ一番の本番で、『心身統一体で、持てる力を出し切ること』という<氣の活用法の岡村理論>です。(単なる「気合だ!気合だ!」とは全く異なるものです)(笑い)
。
人間に“心”がなければ、「速く走る人」や「強い人」が勝ちますが、人間には“心”があるので、試合の本番で「“心と身体”を一つに統一し、真のリラックスをして、『自分の持っている力』を十二分に発揮できた人」が勝ちます。
また、勝敗をあまり強く意識し過ぎて、「勝ちたい・勝ちたい」となると、身体が硬くなり、力が入り、力(りき)んでしまうので、この意識も突き抜けて“無心”になって、“心身一如”の状態で、『自分の持っている力を出し切ること』に専念すればいいのです。最終的には“無心”が一番強いのです。
<追記>私(岡村)の長女が、幼稚部から高等部までお世話になった玉川学園の「記念体育館」には、玉川学園創立者の小原國芳先生が書かれた『天地融合 心身一如』の大きな額が掲げられています。
私がお伝えしていることは、まさにこれです。
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