平成22年5月22日に、富山市の「とやま自遊館」で開かれた「全国浄土宗青年会 北陸ブロック研修会」で、『不易流行の寺づくり----生老病死における“氣の活用法”』のタイトルで、講義と実技指導をしました。
当日は、北陸ブロック各寺院の青年僧が30名参加しました。
開講式では、浄土宗 北陸地方教化センタ−の浅井一郎委員長と、富山教区宗議会議員の倉井正則上人が来賓挨拶をされて、その後、13:30〜15:30の講義Tと、15:45〜17:45の講義Uの両方で、合計4時間の講義と実技指導をしました。
例年は、講義Tと講義Uを別の議題で、それぞれの講師が担当されていたようですが、今回は「お檀家さんに“生”“老”“病”“死”のそれぞれの年代における“氣の活用法”を教えてあげられるようにする」ために、4時間の実技指導となりました。
講師の岡村理事長は講義の最初に、
「仏教の根本哲理や、法然上人の教えは、不易であり、普遍的で変わらないものですが、流行の部分、つまり、その時代や社会が求めているものに応えていかなければ、やがて寺院の存在価値は薄れてきます。」
これからの浄土宗寺院が取り組むべき最大のテ−マは、「お檀家さん一軒一軒、一人一人の“生”“老”“病”“死”に、いかにかかわっていくか!ということです。」と述べて、実技指導に入りました。
4時間の研修で、青年僧侶たちは『氣の存在と、その力』を体得し、お檀家さんに“生”“老”“病”“死”のそれぞれの年代における“氣の活用法”を教えてあげられるようになりました。
<受講者からの感想>をご一読ください。
U上人:今回の研修は実践もあり、「氣」という抽象的な内容を具体化してわかりやすく説明していただき、とても深く理解することができました。
今まで法話をする時に「心をこめてお念仏をお唱えしましょう」と話しても、反応が少なくて、伝えることが難しいと思っていましたが、今回伺った講義の内容、特に簡単にできる実技方法なども取り入れて、お檀家さんに「心を動かさないと、身体が発動しない」⇒「心が身体を動かす」ということを、わかりやすく話していきたいと思っています。
有難うございました。
U上人:先日は、大変有意義な講義を有難うございました。
今まで「氣」というものを全く意識していなかったのですが、改めて具体的にお話していただき、「氣」の重要さに気付きました。
今後は受講させていただいた「氣」を、法務や仕事に活かしていきたいと考えています。
I上人:浄土宗青年会の会員や、来賓の方までも一緒になって体験できたこと嬉しく思いました。何よりもみんなが楽しそうでした。
私自身も、とっても学びになりました。とりわけ、「成功したイメ−ジをつくる」実技(1)の時、
『既にそうなっている情景をイメ−ジして、心身統一状態の自分を重ねていく』という実技と、
「成功したイメ−ジをつくる」実技(2)の時、『相手を向こうへ追いやってやろう』というのではなくて、『一緒にいこうよ』と思った瞬間に、凄い力が出ることを体験することができました。
これは<争わずして、相手を導く>という対人関係の極意ですね。
これが浄土宗でいう“共生(ともいき)”なんだと納得しました。
“共生(ともいき)”が言葉としてだけではなく、体験できたことが、何よりも有意義でした。
今後のお寺のイメ−ジもこの体験と同様ですね。理想な状態をイメ−ジした後、檀信徒さんたちに「一緒にお念仏しょうよ!」と、心身統一状態の自分を重ねていくという大発見でした。
本当に有難うございました。
受講中の皆様の“真剣な表情”を、下記の研修風景でご覧ください。
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